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イスカリオテ 2 [書籍感想]

個人的評価:★★★★☆(星四つ)


イスカリオテ〈2〉 (電撃文庫)

イスカリオテ〈2〉 (電撃文庫)

  • 作者: 三田 誠
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2009/03/10
  • メディア: 文庫



 「――本物なんて、どこにもないんですよ」

 偽者が語る想いの、一体何がニセモノですか?

 結局、今回のイザヤの悩みは、どう考えたところで答えなんて出るはずのない悩みですよね。
 自分が兄の偽者を演じること、それにすがる人々の希望や期待。
 かつて、兄を『食べて』しまったかもしれない少女、朱鷺藤玻璃の安堵。
 その全てを裏切っているという想い。
 『偽者』の自分ではなく『英雄』たる本物の九瀬諫也だったら、と思ってしまう自分。

 作中、自分が偽者であることを悩んでいるイザヤが、単なる劣等感ではない、厳然たる事実だ、と言ってますが、間違いなく単なる劣等感です。
 だってもう、『九瀬諫也』はどこにもいない。
 死んだものは生き返らない。二度と英雄になんてなれはしない。
 そんな、もういない『本物』だったらもっと上手くやれていた、という事実は、結局今を生きるイザヤ達には意味のないifでしかない。
 そんな悩み、答えなんて出るはずがない。
 そうして悩んでしまうのが、人間という生き物なのだけれど。

 だからでしょうか。
 ノウェムが呟く自分の名前を聞き、果てのない悩みを蹴り飛ばして咆哮を上げるイザヤの姿が、熱い熱い。


 それにしても、今回の<獣>は完っ璧に玻璃(獣)に食われてたなあ……(苦笑
 存在感からしてザコ、あるいは中ボス。いや、ラーフラとノウェムのコンビに完勝したりと、実力的には前回の<強欲>に勝るとも劣らないのだろうけども、格としてはどうしても小物だわ、こいつ。
 いや、単に玻璃(獣)の黒幕っぷりが異常なだけか。
 底が見えない、という一点だけでもこいつの恐ろしさがぷんぷん匂ってきます。
 っつーか、今分かってる情報から推察すると、明らかに九瀬諫也を喰らってるんですよね、こいつ。
 最後の最後で<獣>となって『九瀬諫也』が敵になる、という展開が非常に予想できて怖いのですが(汗

 あと、新登場ラーフラ君。
 なんだか順調に玻璃とのフラグが立ってる気がするのは気のせいですか?(苦笑
 大淫婦の方は異端なんてレベルじゃないんですがw
 まだ敵の敵なだけという感じの関係なラーフラが、今後どのような立ち位置についてくるのかが気になるところ。
 というか、巻頭カラーのダビデの説明で『聖人とみなすかは時代によって大きく異なる』とか書いてありますが、そんな聖人の断罪衣を着るラーフラが異端審問官というのは皮肉が利いてるなあ。

 いやまあ、それを言ったら一巻の時点から分かっている通り、英雄『九瀬諫也』が着、偽者のイザヤが手にした断罪衣が、聖人暦から除去された聖ゲオルギウスという辺りが筆頭なのだけれど。
 そういえば美術館での美術館での玻璃とのデートの際にもゲオルギウスの話が出たところで中断されてましたが、やっぱりあの美術館には飾ってなさそうなんですよねえ。

 本物と偽者をテーマにした物語の骨子とかは大好きで、間違いなくこれからも期待のシリーズです。
 続刊楽しみ。
 ただ、なんだかんだいって今回の話はクライマックスまでイザヤが悩み続けていてフラストレーション溜まったので、今度はもっともっと熱い話を期待したいなあ。

個人的評価の基準について [書籍感想]

 本の感想ではないですが関係あるので書籍感想カテゴリに書いてみる。

 割と適当に評価つけていたんですが、しばらく経っていくうちに段々基準が曖昧になって読んだ時のテンションで決まってきてる気がし始めたので、自分の中で基準を整理。
 以下のようにすることにしました。

評価:★☆☆☆☆(星一つ)
 読んでいて不快になった作品。最後まで読めなかった作品、など

評価:★★☆☆☆(星二つ)
 文章に違和感を感じすぎる作品、印象に残らない作品、など。

評価:★★★☆☆(星三つ)
 文章は問題ないが、そこまで面白いとは思わなかった作品、など

評価:★★★★☆(星四つ)
 文句なく面白い作品。

評価:★★★★★(星五つ)
 単に面白い、という域を超えて、作者に畏敬の念を覚える作品。

 とまあ、こんな感じ。
 この評価に、個人的お気に入りに+がついたり、上手いとは思うけど好みに合わない、という時に-がついたり。
 とはいえ、星五つが最高評価ではあるけれど、必ずしも星五つの作品が大好きとは限らないんだよなあ……
 秋山瑞人先生の「イリヤの空、UFOの夏」とか、浅井ラボ先生の「されど罪人は竜と踊る」とかに評価をつけるなら、文句なく星五つなんですが、正直二度は読みたくない……orz

 また、それに合わせて今までの書籍感想の評価をいくつか修正。
 修正したのは以下のとおり。

・氷室の天地:★★★★★(星五つ)⇒★★★★☆(星四つ)
・ロウきゅーぶ!:★★★★★(星五つ)⇒★★★★☆(星四つ)
・東京ヴァンパイア・ファイナンス:★★★☆☆(星三つ)⇒★★☆☆☆(星二つ)
・パララバ -Parallel lovers-:★★★☆☆+(星三つ)⇒★★☆☆☆+(星二つ)
・学校の階段:★★☆☆☆(星二つ)⇒★☆☆☆☆(星一つ)

 とりあえずこれで少しは評価付けが楽になるはず。
 とはいえ、誰が見てる訳でもないのだけども(苦笑

メグとセロン4 [書籍感想]

 個人的評価:★★★★☆(星四つ)


メグとセロン〈4〉エアコ村連続殺人事件 (電撃文庫)

メグとセロン〈4〉エアコ村連続殺人事件 (電撃文庫)

  • 作者: 時雨沢 恵一
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2009/03/10
  • メディア: 文庫



「み、み、み、見たか? 髪を下ろしたメグミカさんは世界最強だぞ!」

 このムッツリめ!!

 うん、まあ、感想の全てを上の一言で表せるようなお話でございました。
 まあこの感想、メグとセロン全般に言えることなんですがw
 アリソンから続くこのシリーズは突っ込みどころ激しい恋愛模様だと思います。
 もちろん、ところどころキノの旅にも共通する、童話にも似た考えさせられる部分が多いのだけれど。

 今回はラリー、ニック、ナータのセロンプッシュが非常に激しく、もはや代名詞にもなりそうなセロンの内心の拍手喝采がえらく出てきましたね。
 これだけ内心動揺しまくっているのに顔には一切出ないセロンはどこかおかしいと思う(苦笑
 というか、イラスト見ただけじゃセロンがどんな性格してるのか一切伝わらないよなあ……
 メグがセロンの気持ちに気がつかないのは、絶対メグが鈍いからじゃないと思います。

 上記引用時の、髪を下ろしたメグのシーンとか、きっちり挿絵ついているんですが、キラキラと光る表現の数が半端じゃありません。
 いやまあ確かに可愛いとは思いますが、明らかにこれセロンの主観入ってますから(笑

 そして脇に控えながらもよく描写されているのがラリーとナータの幼馴染みコンビ。
 この二人、本当どういう関係なんだか。
 気の置けない中なのは分かるし、ラリーの方は裏表なさそうな感じなんですが、ナータの方がやたらちょっかいかけまくってるんですよねえ。
 とはいえ、殺人が起きた際とかには軍人見習いとしてのラリーの判断を尊重して我を抑えたりと、信頼しているのは間違いないのですが。
 何でもかんでも恋愛方向に結びつけるのもどうかと思いますが、どう思っているんだか。

 ニックの特技は……まあ、セロンの態度的になんとなく予想はついてましたが、一体どんな幼少時代だったのかが気になりますねえ。
 過去の件といえば、無論ジェニーもなのですが。
 確かにあの写真見たら、どうしてここまで変わったんだと首を傾げるのは仕方のないことだと思うんだ。
 ボディーガードの会話から、事情は類推できますが……その内その辺も出てくるのかしら。

 というか、基本的にアリソンを始めとしてこのシリーズ、そんなに巻数は重ねないことが多いので、どんなに長く見積もってももう折り返しには着いてるんですよね。
 なんか色々出てきてますが、どういう風に着地するのかしら。
 いや、一巻の初めでどうなっているのかはある程度出ているから、着地点は分かっているのだけど。

とらドラ! 10 [書籍感想]

 個人的評価:★★★★★(星五つ)


とらドラ〈10!〉 (電撃文庫)

とらドラ〈10!〉 (電撃文庫)

  • 作者: 竹宮 ゆゆこ
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2009/03/10
  • メディア: 文庫


 近所のアニメイトで既に売っていたので読了。

 このお話は、最初から最後まで「子供」の物語だったんだなあ、と読み終えて改めて思う。
 正直に言えば、竜児や大河の行動や論理に、納得がいかなかったり首を傾げたりするところも多い。
 多いのだけど……完璧に呑まれちゃったなあ。そういう冷静さなんて。

 竜児達の言ってることは、幼稚で、単純で、身勝手な論理なのかもしれない。
 現実を見ていないとは、自分達でも気づいている。気づいていて、それでも願ってる。

 でも、じゃあ子供と大人ってどう違うんだろう、と思った時、願ってる内容に違いはないのだと思う。
 大人って奴は、その願いが荒唐無稽だからと、諦めてしまうだけで。
 子供と大人の違いなんて、多分それくらいで、ほかは何にも変わりないのだと思う。

 そりゃまあ、世界平和とか誰も犠牲にならない世界とか、そんな大げさなものは確かに荒唐無稽だと思う。
 でも、竜児や大河が願ったことって、そんなに荒唐無稽なんだろうか。
 すれ違ったり、傷つけあったり、遠ざけあったり、触れ合ったり。
 その果てに、幸せのために犠牲を切り捨てるのではなく、幸せになれる場所を作り上げる道を選んだ竜児達が、なんだかまぶしく思います。

 しっかしまあ、狼と香辛料とか、個人的に五つ星つけるような作品全般に言えることなんですが、上手く言葉が出てこねえ……
 こういうのにも文才というか筆力がでるもんだなあ、と苦笑いです。

 とまあ、真面目な事を述べた後で、素直な感想。
 こっぱずかしゃー!!!

 最初に述べたように、このとらドラ!というお話は「子供」のお話な訳で、子供と大人なんて諦めてるかどうかだ、なんていいました。
 しかし……こんなこっぱずかしいことを連発されるのもある種子供の特権なのかもしれん(汗
 愛とか恋とか大好きだとか、挙句の果てにはアレですよ。
 もう、それがところどころ出てきてみてるこっちが恥ずかしいわ!

 それにしても、「とらドラ!」もこれにて終幕。
 アニメ化されたりと人気絶頂と言ってもいいような状況なので、正直新刊で最終巻と見たときは驚いたなあ。
 『人気がある=儲けになる』というのは出版社にとって最も大事な公式なので、ここで終わるとは正直思っておらず、そして嬉しい。
 人気にかまけてダラダラ続けるよりは、ちゃんと目指していた終着点へと向かってくれた方が好きです。
 これを読む前日、友人宅で「竹宮先生は漢だ!(※竹宮ゆゆこ先生は女性です)」という話をしたくらい(マテ

 にしても、こうして読み終えた衝撃が薄まってくると、やはり物足りない部分はあるなあ。
 実乃梨との感情とか、納得はしているけど理解はできない、という感じだし。
 この辺り、本編は終わったけれどスピンオフで描いてくれないかしら。

 ともあれ、3年続いた「とらドラ!」もついに完結。
 竹宮先生、お疲れ様でございました。素晴らしい物語を、どうもありがとうございます。

ツッコミが欲しかった [日常]

ワカ「という訳で、モゲラ日記からΖザクとジム改を呼んでみました。
 快く許可くれてありがとう焔。今度会ったら電王のコンプリートボックス渡すぜ」

Ζザク「それ、お前が焔から借りた奴だろ」

ジム改「毎回毎回会うたびに忘れてるんだよね。故意じゃないの?」

ワカ「ちゃうわ! 素で忘れてるだけだ」

ザク改「それも駄目だろ」

ワカ「ほっとけ。んで、本題だが」

ジム改「うんうん」

ワカ「この前、いつだったか忘れたが深夜アニメで『明日のよいち』をちらと見たんだ」

ジム改「何それ?」

ワカ「チャンピオンのエロ担当

Ζザク「まあ、大体分かった。それで?」

ジム改「それで分かっちゃうのもなあ……」

ワカ「基本結構シリアスな話が好きな反動か、頭空っぽにして見れるのが結構楽しくてなあ。
 影響受けて、久々にくっだらねえコテコテのラブコメでも書こうかと思ったのさ」

Ζザク「小説か。そういえば焔も書くといっていたな」

ジム改「なんか完結しそうにないけどね」

ワカ「焔の作品には期待してますよ?とプレッシャーはかけておく。
 んでまあ、せっかくだから学園ファンタジーものにでもしようかなと思って話考えてた訳さ」

Ζザク「なんともはや、厨二病患者が思いつきそうな安直な発想だな。この2X歳」

ワカ「お前らって本当容赦ないよな……」

ジム改「それで? その厨二設定がどうかしたの?」

ワカ「スルーかよ。まあいいけど。
 結局、TRPGとかの影響受けて、冒険者――実質トレジャーハンターだが――の学校にでもしようかと思った訳だ。
 ただ……」

Ζザク「ただ?」

ワカ「世界観として、遺跡は有限なのにトレジャーハンターが養成校が必要なくらい需要があるとすると、滅茶苦茶致死率高そうなのよ。
 しかもそこに自ら望んで入学してくるという事は、まあ中には純粋になりたくてきてるやつもいるかもしれんが、普通に考えて何らかの事情持ちだろ?
 そんなやつらが学校でラブコメやるような余裕あんのか、とか考えると、どうにもそこで詰まる訳さ」

ジム改「うん、まあ、なんというか……」

Ζザク「見事に目的を見失っているな。
  ラブコメやりたいんじゃなかったのか? そんな設定にこだわる必要ないだろ」

ワカ「人が書いたのを読むときならともかく、自分で考えるとやたら気になるんだよなあ……」

ジム改「……絶対、こっちも完成なんてしそうにないね」

ワカ「あと、まったく話と関係ないんだが……」

Ζザク「今度はなんだ?」

ワカ「実は、焔からお前ら借りる許可得てから、家に着いたらやたら疲れてな。
 そのままぶっ倒れて寝こけてて、正直今日は日記書くのサボろうかと思ったぞ」

Ζザク「死んでしまえ

とある飛空士への恋歌 [書籍感想]

 個人的評価:★★★★★(星五つ)


とある飛空士への恋歌 (ガガガ文庫)

とある飛空士への恋歌 (ガガガ文庫)

  • 作者: 犬村 小六
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2009/02/19
  • メディア: 文庫



「これはきれいに飾り立てられた追放劇だ」
数万人もの市民に見送られ、盛大な出帆式典により旅立ちの時をむかえた空飛ぶ島、イスラ。
空の果てを見つけるため――その華やかな目的とは裏腹に、これは故郷に戻れる保証のない、あてのない旅。
式典を横目に飛空機エル・アルコンを操縦するカルエルは、6年前の「風の革命」によりすべてを失った元皇子。
彼の目線は、イスラ管区長となった「風の革命」の旗印、ニナ・ヴィエントに憎しみを持ってむけられていた……。
『とある飛空士への追憶』の世界を舞台に、恋と空戦の物語再び!!

 ……って、続きものかよっ!!

 今更ながら読了。
 ……しかし、前作の「とある飛空士への追憶」が一冊で完結してる話だったので、てっきりこれも一冊で終わるのだろうと思って読んでいたのですが、プロローグの旅立ちから、過去の話に移ってからがやたら長い。
 おいおい、もう半分すぎちゃったけど、これでまとめられるのか……とか思ってたら、続き物でした(苦笑
 あらすじにも続き物とは書いてないから、すっかり勘違いしてましたよorz

 物語の内容へと話を戻すと、「追憶」で分かっていたことだけど、この人の描く空というのは本当に凄い。
 人にはあまりに遠く広く、そこに至るまでに悲しみや憎しみが剥がれ落ちて透き通っていく様には畏れすら感じる。
 ミハエルとのあの空と、ヒロインとのあの雲の印象があまりにも鮮やかに心に残ります。

 でもまあそれとは別に、今回は随分と難しいキャラクターを主役に置いて来たなあ、というのも素直な感想。
 主人公のカルエル・アルバス君、ヘタレで生意気、しかも周囲の人間を侮蔑していると、かなり感情移入しにくい性格してます。
 読んでたら、テイルズオブジアビスの初期ルークを思い出しました(苦笑
 もちろん、最愛の母の遺したものと、革命後に引き取られることになったアルバス家との交流を経て、大分そうしたところは矯正されているのですが。

 ただまあこいつ、根っこの部分では全然変わってないんだよなあ。
 大切なものとそうでないものをはっきり分けて、そうでないものを侮蔑しているところは全く変わってないんですよね。
 皇子時代は母マリアだけが大切だったのに対し、今のカルエルにはアルバス家の人間が加わっただけ、という感じ。
 単なる一般人になった後でも相変わらず騎士身分の人間を見下しているし、自転車に乗っていることが気に食わないというだけでそのまま見過ごそうとしているし。
 母親を奪った革命の象徴としてのニナ・ヴィエントを盲目的に(といっていいと思う)憎んでいるのがその最たるものか。
 母親本人が憎まないで、といっているのに、見事にスルーしているのは感情として仕方のないことだとは思いますが。
 ただ、逆に言うと大切なものに対する姿勢は本当に純粋だから、悪いところばかりではないのだけど。
 いじめっ子とのケンカのところとか、ミハエルとのあの別離のところとか。
 特にミハエルとの別離は空のシーンに勝るとも劣らないくらいに心に響きました。
 ちょっと泣きそうだったかも。
 これがツンデレの破壊力というやつでしょうか。絶対違います。

 ちなみに、どうでもいいですがクレアの正体は読む前に目次のタイトルと人物紹介だけで分かった(笑
 明らかに隠すつもりのない話運びなので、別に自慢するようなことでもないですが。

 カルエル・アルバス、アリエル・アルバス、母マリアの言葉、ニナ・ヴィエント、クレア・クルス、そして母マリアの遺した言葉。
 この一巻目は物語の要素をまき終えた、という感じ。
 これからそれらがどのように絡み合っていくのか、非常に楽しみな作品です。
 やっぱり最大のキーはマリアの残した「許してあげなさい」という言葉だよなあ、などと思いつつ。

氷室の天地1,2 [書籍感想]

 個人的評価:★★★★☆(星四つ)





氷室の天地Fate/school life 2 (2) (IDコミックス 4コマKINGSぱれっとコミックス)

氷室の天地Fate/school life 2 (2) (IDコミックス 4コマKINGSぱれっとコミックス)

  • 作者: 磨伸 映一郎
  • 出版社/メーカー: 一迅社
  • 発売日: 2009/02/22
  • メディア: コミック



 もう駄目、完敗。笑いが止まらないw
 「月光はレンズを越えて」も実は購入していまして、魔伸さんって面白い4コマ描く人だなあ、とは思っていたんですが。
 甘く見てましたw

 なんでしょうね。1つ1つのネタが面白いのはもちろんなんですが、物凄くテンポよくぽんぽんぽーん、とネタが続くものだから、どんどん笑いの振幅が激しくなって、腹を抱えて大爆笑してました。
 個人的にお気に入りは三枝由紀香の家のイメージネタ。
 明らかに三丁目の夕日が元ネタなんだけど、個人的には中学時代に読んだ鎌倉ものがたりの印象が強くてそっちにしか見えなかったw

 というか、これが商業誌に連載している作品というのが恐ろしい。
 パロネタとか多すぎて、最初同人誌の総集編かと思いましたがなw
 前述した西岸良平さんの「三丁目の夕日」とかキ○肉マンとか、地味にぼく○ののOPとかもネタにされてるしなあ……
 これ、著作権的に大丈夫なの? と不安になるけど、腹抱えて笑ってしまうw

 駄目だこれ。文句なく面白いw
 オススメオススメ。

ガンパレード・マーチ 九州奪還〈0〉萩 幽霊戦線 [書籍感想]

 個人的評価:★★★★☆


ガンパレード・マーチ 九州奪還〈0〉萩 幽霊戦線 (電撃文庫)

ガンパレード・マーチ 九州奪還〈0〉萩 幽霊戦線 (電撃文庫)

  • 作者: 榊 涼介
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2009/02
  • メディア: 文庫



 5巻で完結したガンパレード・マーチ 九州奪還シリーズの前哨戦となる0巻。
 雑誌連載だったものが単行本化された訳なんだけど……

 これ、酷いわ(汗 作品がではなく、この作品に出てる旅団が。
 今回は九州奪還の本編でところどころ話に上がっていた、海軍第一旅団の前旅団長の暴走を粛清する話な訳だったんですが……
 相変わらずというかなんというか、この人が描く腐敗というのは、テンプレートでは絶対に感じることのできない自然さがあるんですよね。
 どうしてだろうと色々考えてみたんですが、その理由から腐敗へと至る道筋が分かりやすく明確に示されていているのがやっぱり大きい。
 対幻獣という特殊な戦争の影響で、シーレーンの確保といった地味な任務ばかりで花形となる海戦の機会を失い、予算を縮小され、レゾンテートルを見失う海軍。
 その最後のよりどころとして、中国で兵の最後の一人が死ぬまで戦って時間を稼いだ死守を誇るって言うんだから、末期だよなあ。
 海軍の誇りよもう一度、で突撃して犠牲者出すという時点で何もかも間違っているけれど、その誇りを取り戻そうという気持ちだけは分からんでもない。
 善行さんですら、悔しい、って言ってるもんなあ。

 旅団長が勝手に戦線を開いた挙句、百名を超える死傷者をだした今回の海軍旅団の人間達ですが、これを読んでると、自分もこうなりかねんなあと冷や汗をかいてしまいます。
 だって、この旅団の少尉みたいに責任を誰かに押し付けるようなこと、やってないとは正直言えない(汗

 そして、今回の話でもやはり出てきたカーミラ。
 もしかしたら一番活躍してたんじゃないのかしらん。
 岩国ではどかんどかん大活躍してたけど、地味に全部目論見通りにいっている時点で、カーミラの大勝利といえなくもない。
 5121が来た時点で実際手遅れみたいなものだしね。

 しかし、このカーミラ見てると九州戦線での憎まれっぷりに納得。
 5巻で滅茶苦茶憎まれてるの見て、頭では納得していたのですがなんかいきすぎじゃない? という感じがしていましたが、たしかにこんだけやられてりゃ憎みもするわ(汗

 それにしても、榊ガンパレはこの外伝をもっておしまいなのかしら。
 なんか春にファンブック出るらしいけど、続編でないかなあ……

定額給付金についてちょっとだけ調べてみた [政治]

 最近のマスコミの自民党への批判が熱を帯びまくり、正直政策とかの問題ではなく単なる態度の問題を責めまくってるように思えて仕方なく、また、家族も麻生への文句を特に根拠なく言いまくっている姿に疑問を覚え、本当に麻生首相は最悪の首相なのか、ということを少し調べてみることにした。
 出発点はそこです。予めご了承ください。

・定額給付金について
出典は基本的にこちらから:国民が知らない反日の実態

 定額給付金について興味のない人でも、総額2兆円規模で国民にお金を配って、経済の活発化を狙う、というくらいは知っているのではないでしょうか。
 主にこの問題については、単に国民にお金をばら撒いて選挙に勝とうとする作戦なんだ、という批判をよく耳にします。
 ではとりあえず、この定額給付金、本当に効果はないのかな、というところから確認してみますと、そうでもない様子。

 日本の定額給付、「即効性ある」=OECDエコノミスト (時事通信社)

 経済協力開発機構(OECD)経済局のシニアエコノミスト、ランダル・ジョーンズ氏によれば、「恐らく即効性がある最も有効な措置」ということらしい。
 実際、アメリカオーストラリア台湾イタリアドイツフランスで実施されている。

 んで、今麻生首相の不人気っぷりを叩いて人気になってる民主党も、去年にこの法案の対案を出した御様子。
 それがこちら。
 民主、定額給付金で対案 「環境」「安全」に投資

 結局のところ、金を配るのには変わりないご様子です(苦笑
 ただまあ、こちらによれば太陽光発電に対する給付金制度は再開されているようなので、重複してるやん、という突っ込みも。

 あとまあ定額給付金についての批判といえば、麻生総理が給付金を貰うといっただの貰わないといっただのといった発言問題が槍玉にあがっていたと思いますが……それこそ些末ごとだよなあ、と思うのは私だけ?
 首相の仕事は行政であって、そこに問題さえなければ別に目くじら立てることでもないだろう、と思うのですが。
 個人的には二世議員だろうと金持ちだろうとちゃんと国を支えてくれるならどうでもいいし、庶民派であばら家に住んでいるような境遇が近い人でも、国をボロボロにするような人なら辞めてくれと思うんですけどね。

 まあ、このブログでは基本的に発言問題にはあまり触れません。
 言ってることよりもやってることの方が大事だと思うので。

 気が向いたらその他のことについても上げるかも。

さすがに無理orz [日常]

 現在時刻は日付が変わった午前一時半。
 私が家を出たのがお昼ごろ、帰ってきたのがただいまの時刻にございます。
 ……ラノベの感想、さすがに無理!(涙
 というか、1行も読めてないよ……今日ちゃんと更新できてれば、飽きっぽい私には珍しく一週間連続でラノベの感想を掲載ということだったので、正直ちょっと悔しかったり。

 とはいえ、飽きたりしたわけではないのでできればこのままこれを習慣付けたいところ。
 単なる自分の自己満足とはいえ、趣味くらい習慣づけないと本当に無気力な生活になってしまう……orz

 とりあえず、昨日買ってきたラノベの購入メモ。

 
ラノベ部 (MF文庫J)

ラノベ部 (MF文庫J)

  • 作者: 平坂 読
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2008/09
  • メディア: 文庫




二人で始める世界征服 2 (2) (MF文庫 J お 8-2)

二人で始める世界征服 2 (2) (MF文庫 J お 8-2)

  • 作者: おかざき 登
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2009/02
  • メディア: 文庫




ヒメゴトシステム 1  先輩、セップクです! (角川スニーカー文庫)

ヒメゴトシステム 1 先輩、セップクです! (角川スニーカー文庫)

  • 作者: 神崎 リン
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2009/02/01
  • メディア: 文庫



 そういえば書くタイミング逃しちゃってたけど、昨日の友人たちとのカラオケは楽しかったなあ。
 JOYのマクロスFへの力の入れ様が半端なくて吹いたw
 個人的には星間飛行でウケを取れたので満足でした。
タグ:購入メモ

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