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ガンパレード・マーチ 九州奪還〈0〉萩 幽霊戦線 [書籍感想]

 個人的評価:★★★★☆


ガンパレード・マーチ 九州奪還〈0〉萩 幽霊戦線 (電撃文庫)

ガンパレード・マーチ 九州奪還〈0〉萩 幽霊戦線 (電撃文庫)

  • 作者: 榊 涼介
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2009/02
  • メディア: 文庫



 5巻で完結したガンパレード・マーチ 九州奪還シリーズの前哨戦となる0巻。
 雑誌連載だったものが単行本化された訳なんだけど……

 これ、酷いわ(汗 作品がではなく、この作品に出てる旅団が。
 今回は九州奪還の本編でところどころ話に上がっていた、海軍第一旅団の前旅団長の暴走を粛清する話な訳だったんですが……
 相変わらずというかなんというか、この人が描く腐敗というのは、テンプレートでは絶対に感じることのできない自然さがあるんですよね。
 どうしてだろうと色々考えてみたんですが、その理由から腐敗へと至る道筋が分かりやすく明確に示されていているのがやっぱり大きい。
 対幻獣という特殊な戦争の影響で、シーレーンの確保といった地味な任務ばかりで花形となる海戦の機会を失い、予算を縮小され、レゾンテートルを見失う海軍。
 その最後のよりどころとして、中国で兵の最後の一人が死ぬまで戦って時間を稼いだ死守を誇るって言うんだから、末期だよなあ。
 海軍の誇りよもう一度、で突撃して犠牲者出すという時点で何もかも間違っているけれど、その誇りを取り戻そうという気持ちだけは分からんでもない。
 善行さんですら、悔しい、って言ってるもんなあ。

 旅団長が勝手に戦線を開いた挙句、百名を超える死傷者をだした今回の海軍旅団の人間達ですが、これを読んでると、自分もこうなりかねんなあと冷や汗をかいてしまいます。
 だって、この旅団の少尉みたいに責任を誰かに押し付けるようなこと、やってないとは正直言えない(汗

 そして、今回の話でもやはり出てきたカーミラ。
 もしかしたら一番活躍してたんじゃないのかしらん。
 岩国ではどかんどかん大活躍してたけど、地味に全部目論見通りにいっている時点で、カーミラの大勝利といえなくもない。
 5121が来た時点で実際手遅れみたいなものだしね。

 しかし、このカーミラ見てると九州戦線での憎まれっぷりに納得。
 5巻で滅茶苦茶憎まれてるの見て、頭では納得していたのですがなんかいきすぎじゃない? という感じがしていましたが、たしかにこんだけやられてりゃ憎みもするわ(汗

 それにしても、榊ガンパレはこの外伝をもっておしまいなのかしら。
 なんか春にファンブック出るらしいけど、続編でないかなあ……
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